305mmチップソー比較 3メーカー 兼房・スギヤマ・中日特殊刃物を徹底解説【プロ向け】

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305mmチップソー比較 3メーカー 兼房・スギヤマ・中日特殊刃物を徹底解説【プロ向け】

はじめに

パネルソーや横切り盤で比較的使用される定番サイズ「305×3.0×100P」のチップソー。
最も使用頻度が高いこの規格について、メーカー・仕様選ぶ際に悩む方も多いのではないでしょうか。

新規のお客さんで今までお付き合いしていた機械屋さんの言うとおりに刃物を買って使っているところが多い印象。
ただ、その選定が間違っていたり仕上がり等を考えずご購入されてる事が最近よくあります。
「刃型?」「刃のグレード(硬度)?」「どれも一緒じゃない?」という回答も少なくないです。
使用されてる用途から刃物の設定を変えると「仕上がりが全然違う!」「交換頻度が変わった!」等の声を頂きました。

本記事では、兼房・スギヤマ・中日特殊刃物の製品を比較し、グレードや価格、用途ごとにわかりやすくまとめました。この記事をみて刃物選定の基準になれれば幸いです。

まずは押さえたい!各グレードの違い

チップソーの「グレード」とは、主に刃の硬度を示すもので、切断する材料や使用頻度によりますが切れなくなるまでの時間、刃の交換頻度に大きく関わってきます。

この記事では、兼房のグレード体系を基準に以下の3種類で分類しています。

PRO-K2(標準グレード)

💬 主に無垢材向けのスタンダードモデル。価格が安い。

利点

価格が安いので、枚数を揃えやすい。

作業頻度が少ない、無垢材を中心に加工されるユーザー向けのグレード。

⚠️ 欠点

化粧合板や集成材などの硬質・複合材料が多いと切れ味が落ちやすい

大量に加工、硬い材料が多いと切れ味が落ちやすいので頻繁な交換が必要になる場合も


PRO-MAX2(中級グレード)

💬 化粧合板や集成材、MDFなどにも対応。費用対効果のバランスがとれたグレードです。

利点

無垢材はもちろん化粧合板・集成材・MDFなどを切断するにはコスト面でバランスが良い。

PRO-K2より切れ味の持ちが長く、交換頻度を抑えられる

⚠️ 欠点

PRO-K2と比べると価格が少し高め

作業頻度によってはオーバースペックになりやすい


SUPER-BP2(高耐久グレード)

💬 長時間の使用や大量切断に強い、耐久性重視の上級モデルです。

利点

長時間使用でも切れ味が落ちにくい

使用量の多い工場では、作業工数削減に貢献できる。

⚠️ 欠点

最も価格が高く、初期投資が大きい

釘や針を切って刃が欠けたときにコストが見合わない。


グレード選びのポイントまとめ

軽作業中心・予算重視 → PRO-K2
幅広い材料を安定して切りたい → PRO-MAX2
長時間使用・交換頻度を減らしたい → SUPER-BP2

ちなみにAN15はSUPER-BP2の更に上位グレード(SUPER-BP3)があります。

刃型の選び方 あなたは仕上がり重視?耐久重視?

チップソー(100p)の選定では「グレード」だけでなく、「刃型」も重要です。
切断面の美しさを重視するのか、それとも長時間使用できる耐久性を優先するのか——。
ここでは、刃型(AN0、AN15、A5)の違いをわかりやすく表で記載します。

刃型メーカー特徴主な用途長所短所
AN0 / BA0兼房・スギヤマ仕上がり重視パネルソー向け(横切りも可)切断面がきれい
(ナイフマークが出にくい)
切れ味の持ちはやや短め
A5中日特殊刃物中間タイプパネルソー向け(横切りも可)AN0とAN15の中間性能
仕上がりと切れ味のバランス型
長所も短所も中間になる(パネルソー寄りな性能)
AN15 / BA15兼房・スギヤマ切れ味重視横切り盤向け(パネルソーも可)切れ味重視仕上がり重視には不向き(ナイフマークがでやすい)

新品だとどれも綺麗に切れますが、切れ味が落ちると必ず研磨に出します。
研磨屋さんが刃型通りの角度で研磨してくれると、ほとんどが上記表の長所・短所どおりになります。
ですがAN15の角度でAN0もA5も研磨してしまう研磨屋さんもあるようです。(過去にパネルソーの仕上がり面に困ってるお客様が同様の事例でした・・・。)


弊社では機械屋ながら研磨も自社でしているので、忠実に研磨しております。
お困りの方は一度弊社の研磨をお試し下さい。

305×3.0×100P チップソー価格表(税込・価格順)

メーカーグレード刃型用途価格(税込)備考
スギヤマPRO-K2相当BA0パネルソー¥11,000標準
スギヤマPRO-K2相当BA15横切り盤¥11,000標準
兼房PRO-K2AN0パネルソー¥13,200標準
兼房PRO-K2AN15横切り盤¥13,200標準
中日特殊刃物PRO-MAX2相当A5パネルソーセール中
\12,150
刃型・グレード中間モデル
兼房PRO-MAX2AN0パネルソー¥18,150化粧合板・集成材対応
兼房PRO-MAX2AN15横切り盤¥17,270化粧合板・集成材対応
兼房SUPER-BP2AN0パネルソー¥22,770高耐久モデル
兼房SUPER-BP2AN15横切り盤¥22,770高耐久モデル

まとめ 作業内容と費用対効果に合わせた選定を

チップソー選びに正解はありませんが、「何を優先するか」が選定のカギです。
ここでは、現場でよくあるニーズに応じたおすすめと、選定のポイントをまとめました。

グレード特徴/おすすめ理由
PROMAX2◎ バランス型:仕上がりと刃持ちを両立した万能タイプ
PRO-K2💰 コスパ重視:軽作業や無垢材メインならこれで十分
SUPER-BP2🔧 耐久重視:しっかり管理できる現場向け。交換頻度を減らせる
刃型特徴向いている用途
AN0 / BA0仕上がり重視パネルソー向け
A5バランスタイプ(パネルソー寄り)仕上がりと刃持ちの両方を求める
AN15 / BA15切れ味重視横切り盤向け

💬 私のおすすめは…
中間グレードのPROMAX2は正直一番コストパフォーマンスが良いモデルです。
コスト面ならPRO-K2、管理を徹底できるならSUPER-BP2。
刃型は現場やお客様次第。悩んだらお気軽に相談してください。

✅ 当店では各メーカー・各グレードの製品を取り扱っています。
✅ お見積もりや選定のご相談はお気軽にお問い合わせください。

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